東京電力福島第1原発事故の風評で落ち込んでいる教育旅行を回復させようと、福島県のキャラバン隊がこのほど、東京都内の学校や旅行会社などを表敬訪問、19日には観光経済新聞社を訪れ、取り組みを紹介した。
訪れたのは、泉崎カントリーヴィレッジ支配人で県観光物産交流協会教育旅行推進委員の高田徹さん、ながめの館光雲閣IT企画予約課長で協会会員の木戸美江さん。
2人は特に、福島での合宿について触れ、「数多くの運動、文化、宿泊施設があり、充実した合宿ができる」と強調した上で、最大30万円の助成金が出る「福島キテ得」の利用を勧めた。
これは合宿誘致・交流促進事業助成金で、「県内宿泊施設に連続して2泊以上泊まり、かつ延べ宿泊者数が100人泊以上」といった一定の条件を満たせば受けられる。
また、県外の教員や教育委員会に県内の豊富な教育素材、学びの効果を体感してもらうモニターツアーも実施する。8月中下旬に2泊3日の日程で3コースを設定。参加費は5千円。問い合わせは観光物産交流協会TEL024(525)4024。
2016年度の県外学校の延べ宿泊者数は前年度比18.8%増の32万9909人泊、学校数は同7.2%増の3146校だが、震災前の09年度と比較すると宿泊者数は59.3%、学校数は65.8%にとどまっている。