福島県南会津町は、地域資源を活用したイベントの開催や体験プログラムの提案を通じて、観光振興や都市住民との交流促進を目指す「南会津やまなみ“泊”覧会」(通称・やまはく)を来年4月から1年間にわたって開催する。やまはくの開催に向けて、旅行者ニーズを把握するモニターツアーなども企画されている。
南会津町は、2006年3月に田島町、舘岩村、伊南村、南郷村の合併により誕生した。人口は約2万人。豊かな自然環境や伝統芸能、温泉、スキー場などを生かした観光振興、交流拡大の契機として、やまはくの開催を準備している。年間の集客目標は200万人、100万泊を目指す。
やまはくのテーマは、「伝統と暮らしが溶け合う癒しのふるさと」。季節に合わせて「南会津そばの祭典」「会津高原花フェスタ」「御蔵入三十三観音札所めぐり」などをテーマに、地域特性を生かしたイベントや体験プログラムなどを町内各地で展開していく。
やまはくのプレイベントとしても位置づけているモニターツアーは、南会津観光公社が実施する。同観光公社は南会津町などが出資して昨年7月に発足。第2種旅行業を取得し、修学旅行の誘致などに取り組んでいる。
同観光公社が主催するモニターツアーは、Aコースの「紅葉散策と旬の味覚三昧」(10月18〜19日)、Bコースの「のんびり湯ったり田舎体験」(11月1〜2日)の2回。いずれも1泊2日で、募集人員は各50人。Aコースでは、キノコの収穫体験、鮎を堪能できる「あゆまつり」を楽しむ。Bコースは、藍染体験、新そばまつりをコースに組み込んだ。
同観光公社の福来義明・取締役副支配人は「2次交通の整備なども検討されている。自然や文化を生かした体験メニュー、イベントを通じ、多くの方に南会津を知ってもらい、観光交流を拡大していきたい」と話す。
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