気象庁は7日、群馬・長野県境の草津白根山(2160メートル)の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げた。これを受け、群馬県草津町は15日、火口周辺への立ち入り規制をこれまでの1キロ圏内から500メートル圏内に緩和した。
噴火警戒レベルは2014年6月にレベル2に引き上げられた。その後、「湯釜」の湖水に含まれる高温の火山性ガス由来の成分濃度が低下し、「山頂火口から1キロの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなった」(地震火山部)ため、3年ぶりに引き下げた。ただ、「湯釜火口からおおむね500メートルの範囲に影響を及ぼす、ごく小規模な火山灰などの噴出の可能性はある」としている。
同庁の発表を受け、草津町は草津白根山火山規制関係者会議を開き、15日午前8時から500メートル圏内規制に踏み切った。これにより、エメラルドグリーンの湯釜が3年ぶりに眺められるようになった。
レベル1となったことで、草津の観光に追い風も吹きそうだ。「夏の旅行シーズンを控えたこの時期のレベルの引き下げ(の影響)は大きい」(観光課)と言葉も弾む。15日にはさっそく「湯畑」などでイベントを実施、観光客に緩和をアピールした。
草津町は「今後も引き続き、草津白根山における火山防災に関して細心の注意を払いながら、安全の確保を図っていく」と気を引き締める。