業務用アプリ作成ツール、鶴雅リゾートが導入


 業務用モバイルアプリを簡単に作成できるクラウドサービス「Platio(プラティオ)」を提供するアステリア(東京都品川区)は6月30日、鶴雅リゾート(北海道釧路市)にPlatioが導入されたと発表した。鶴雅リゾートでは、宿泊客が利用する温泉の温度を管理する「浴槽温度管理アプリ」や客室の布団を敷くタイミングを知らせる「布団敷き連絡アプリ」など六つの業務アプリを独自で開発し、現場で活用している。

 Platioは、誰でも簡単に自社の業務に合ったモバイルアプリをノーコードで作成し、活用でき、現場のIT化を推進し、人手に頼っていた業務プロセスを効率化する。現場担当者がアプリから入力したデータはクラウド上に保管、管理者へリアルタイムに共有され、タイムリーに現場の状況を把握できる。

 鶴雅リゾートは、「あかん遊久の里 鶴雅」や「あかん湖 鶴雅ウイングス」など5施設でPlatioを導入。浴槽温度管理アプリなど六つの業務アプリをそれぞれ3日で開発した。

 従来は、紙や口頭で伝えていた報告をチャットツールでリアルタイムに共有していたが、タイムラインで流れるため確認に時間がかかる、ログデータの整理が困難であるといった課題があった。

 導入後は、温泉の温度状況を浴槽温度管理アプリで報告、共有することで浴場の温泉の温度管理を効率化。宿泊客がレストランに入ったことを布団敷き連絡アプリで通知し、客室の布団の準備を始めるなど、宿泊客が快適で過ごしやすい環境を実現した。

 施設の修繕箇所の発見時には「修繕依頼アプリ」を通じて写真付きで報告。修繕対応状況をリアルタイムに共有し、トラブルの発生を防いでいる。修繕報告はすべてデータベースに蓄積し、データを分析、活用することで将来的な施設修繕計画の立案に生かす。

 今後、鶴雅リゾートではレストランビジネスなどでの活用や、同じような課題を抱える同業者にもノウハウを紹介することで、業界全体のDX推進を加速したい考え。

 
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