東急車輛製造はこのほど、厨房排気脱臭システム「ハイキクリーン」に光触媒ユニットのオプションを追加し、販売を始めた。要望が多かったコーヒー焙煎臭気対応の新システムとして提案する。
ハイキクリーンはファミレスなど全国260カ所に設置されている。水ミストとオゾンガスで油分の多い臭気の脱臭を得意としているが、光触媒を追加することで脱臭効果を高め、コーヒー焙煎用に使えるようにした。
光触媒はノリタケカンパニーが開発した3次元網目構造のセラミックに光触媒をコーティングしたフィルターを使用。オゾンとの共用が可能な点も特徴だ。
東京・西東京市の焙煎専門店「Pベリー」に取り付け、悪臭防止法で定める3点比較式臭袋法で調べた。臭気濃度16000(臭気指数42)という元のにおいが最も強いエスプレッソの焙煎臭気の変化を装置の排出口で測定した。
オゾン脱臭単独で測定すると同5000(同37)に変化。これに光触媒を追加すると同3200(同35)までの減少が確認できた。コーヒーの鼻につくにおいが和らいだことで、同店が入るマンション付近からのクレームがなくなったという。
同社では3月13日から東京・有明で開かれるホテレス・ショーにこの光触媒を搭載したハイキクリーンを展示する。「今後はコーヒーに限らず、オゾンだけでは取り切れない臭気の脱臭も手掛ける。その効果のほどを確認してほしい」と来場を呼び掛けている。
この件についての問い合わせ先は、車両事業部・オゾン担当(TEL03・3436・1259)。
ハイキクリーンの設置例