日本ホテル教育センター(石塚勉理事長)は、全日本シティホテル連盟(清水嗣能会長)の協賛のもと、日本ナショナルトラスト(梅﨑壽会長)と共催で、学生観光論文コンテストを実施し、2月18日、千葉市の幕張メッセで表彰式を行った。
コンテストは、若い世代の日本の観光産業に対する関心を高める目的で2010年にスタートした。
9回目の19年度は、「世界が訪れたくなる観光立国ニッポンを目指して、私の提案」「自然や文化を活かした魅力ある地域づくり~ナショナルトラスト活動でできること、私の提案」「我が国のMICE競争力強化に向けて、私の提案」の3テーマを設定。全国の39大学、1短大、3専門学校から121編の応募があった。10人の外部審査委員が、最終審査に進んだ7編から最優秀賞1編、優秀賞2編の受賞者を決定した。
最優秀賞(観光庁長官賞)には、香川大学経済学部3年の大森皓太さん、天谷梨夢さん、西原歩祐翔さんによる「自然資源と文化資源を融合させた国立公園の利活用~屋島山上ちょうちんカフェという社会実験を通じて~」が輝いた。
観光庁の多田浩人観光産業課長から賞状と記念盾を受け取った代表の大森さんは、「光栄です。屋島山上ちょうちんカフェは、香川大学が香川県高松市から、地域活性化に関する取り組みの依頼を受け開始。4年間の実践的活動を通して、香川の魅力である夕夜景と、讃岐提灯の魅力発信を行ってきた。外国人旅行者の目が地方に向けられている中、地方固有の自然、文化資源にはまだまだ生かすことのできる魅力が眠っている。今回の私たちの提案が、そうした地方の魅力の利活用につながれば幸いです」と受賞の喜びと受賞論文に込めた思いを語った。
優秀賞(全日本シティホテル連盟会長賞)は、立教大学観光学部3年の武藤達郎さん、吉村壮太さんによる「日本におけるMICEの高度人材育成~MICE誘致により宿泊産業を豊かにする~」が受賞した。
優秀賞(日本ナショナルトラスト会長賞)には、立教大学観光学部3年の岩坪龍彦さん、伊藤千夏さん、久保七海さん、佐藤菜々美さん、佐藤真衣さんの「アルベルゴ・ディフーゾの実態と日本への応用可能性」が選ばれた。
賞金として最優秀賞に50万円、優秀賞に各25万円が贈られた。
受賞者と審査員