連携深め宿泊販売
日本旅行協定旅館ホテル連盟(日旅連、桑島繁行会長=北海道・北こぶし知床ホテル&リゾート)は2月20日、東京の浅草ビューホテルで通常総会を開き、日本旅行グループと連携を深め、宿泊販売拡大を図るとした2020年度の事業計画を承認した。販売拡大策では、特にオンライン販売の徹底強化を日本旅行に要望。日旅連会員にも会社の事業に協力を求めた。
日旅連は昨年12月16日、日本旅行に対し、「オンライン販売への徹底した取り組み強化」と題した宿泊販売拡大への提言を行った。「現在の販売環境、状況を鑑みると、今後の(宿泊)販売拡大はオンライン販売の拡大にかかっていると考える」とし、(1)施設客室の戦略的販売手法の確立(2)オンライン販売拡大のためのUI(ユーザーインターフェイス)、UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上(3)日旅連連携による効果的なプロモーション展開―の3点を求めた。
(1)では「総合旅行会社の強みを生かした事前提供客室の早期販売と商品力強化」「イールドマネージメントに対応できるサイトコントローラー連携販売の強化、拡大」、(2)では「お客さまがよりご予約しやすい販売画面と予約導線への改修、改善」「仕入・造成担当者および施設担当者が利用しやすいシステムと効率的な商品造成体制の構築」、(3)では「ポイント制の検討やクーポン等を活用した販売促進策の実施」「特定期間や特定エリアをクローズアップしたキャンペーンの実施」をそれぞれ挙げている。
具体的施策は日旅連、日本旅行双方が参加する日旅連営業推進委員会の個人需要創造委員会で議論する。
宿泊販売拡大には、日旅連営業推進委員会の三つの小委員会を中心に議論を進める。オンライン販売の拡大を含めた個人旅行客誘致は個人需要創造委員会、法人誘客強化は法人需要創造委員会、訪日客誘致は訪日需要創造委員会がそれぞれ取り組む。
事業はこのほか、日本旅行セールスマンとの商談会「ワークショップ」、若手経営者ら対象の勉強会「第12回日旅連塾」、台湾での現地旅行会社との商談会を予定している。
桑島会長は「日本旅行との連携をさらに深め、宿泊増売に努力したい」とあいさつ。
日本旅行の堀坂明弘社長は「桑島会長としっかり議論して、旅連の皆さまと持続可能な成長をする」と述べるとともに、新型コロナウイルスについて「終息すれば直ちに反転攻勢をかける」と言及した。
堀坂社長は議事終了後の講演でも登壇。会社が今年度から始めた6カ年の中期経営計画「TRANSFORM2025」を説明した。
「宿泊販売の拡大」を確認した今年度総会
桑島会長