日光市が水陸両用バス導入


日光市の関係者らがツアー開始に先立ち冬柴大臣を訪問

日光市の関係者らがツアー開始に先立ち冬柴大臣を訪問

 ダム湖などを観光資源として活性化しようと、湯西川温泉の関係者が中心となり7日から栃木県日光市の川治ダムで水陸両用バスを使ったバスツアーを始めた。NPO法人大阪みずかいどう808(須知裕曠理事長)が所有する国内唯一の水陸両用バスを利用し、周辺の道路とダム湖の両方を走るもの。大手旅行業者も同ツアーを組み込んだプランを発売するなど、注目が高まっている。

 ツアーは水陸両用車の特性を生かし、道の駅湯西川を出発後、乗り換えなしでダム湖に”着水”。ダム湖のクルーズを楽しめるほか、ダム湖職員から、アーチダムの下流側壁面に取り付けられた点検用通路「キャットウォーク」を案内してもらえる。所要時間は約90分で、料金は大人2500円、子供2千円。湯西川温泉に宿泊する場合は500円の割引となる。7月7日〜11月30日まで実施予定。1万3千席の販売を予定する。

 同ツアーは、湯西川ダム観光活性化実験実行委員会(会長=斉藤文夫日光市長)が実施する「鬼怒川流域ダム観光活性化実験」の一環。川治ダムや建設中の湯西川ダムなどを観光資源として利用し、地域活性に生かそうと発足した鬼怒川流域ダム観光活性化会議(会長=斉藤日光市長)が昨年8月、3週間にわたり川治ダムでの体験乗車会を開催、約1千人がクルーズを体験した。乗船者へのアンケート結果から、今年の有料ツアー形式での活性化実験の実施を決めた。採算性や観光活性への貢献度を検討し、観光ルートとしての事業化の可能性を探る。

 ツアー開始に先立ち6日、湯西川仕様に塗装された水陸両用バスと共に、斉藤日光市長、湯西川温泉の女将衆、須知理事長らが冬柴鐡三国土交通・観光立国担当大臣を表敬訪問。その後一行は、銀座の中心を同バスで”快走”し、PRを行った。またツアーを組み込んだ宿泊プランを企画するKNTの本社も訪問、同社の社員を対象に試乗などを行った。7日にはツアー第1便を祝う出発式を開いた。この日は合計4便が運行し、全便とも満席という盛況ぶり。

 同ツアーを造成した日光市の「トラベライブ旅ゆき」には現在、バスツアーについての問い合わせが相次ぐ。「子供連れや若い方だけでなく、『冥土のみやげ』と参加される年配の方も多い。『夢の車』という印象が強いのでは」(同社)。

日光市の関係者らがツアー開始に先立ち冬柴大臣を訪問
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