愛媛県の2016年の観光客数(延べ人数)は、前年比1・4%増の2745万5千人だった。県がこのほど発表した。瀬戸内しまなみ海道が開通した1999年の数値を初めて上回った前年をさらに上回り、2年連続で過去最高値を更新した。観光消費額は同0・5%増の1107億円で、99年に次いで過去2番目の数値となった。
観光客数全体のうち県外客は同1・6%増の1150万2千人、県内客は同1・2%増の1595万3千人だった。
県外客の増加要因について県は、(1)「えひめいやしの南予博2016」の開催(2)松山圏域での「道後アート2016」の開催など“女子旅”の人気が高まったこと(3)今治圏域での「サイクリングしまなみ2016」の開催や、村上海賊の日本遺産認定―などを挙げた。
県外客の発地別の構成比は、中国が25・0%で最多となり、以下は近畿が21・4%、四国3県が20・0%、関東が15・5%、九州が8・6%、その他が9・5%。県外客の受け入れ地域別の構成比は、松山圏域が50・6%、今治圏域が28・0%など。
一方で県内客の増加要因は、南予博の開催のほか、(1)「日吉夢産地」「天空の郷さんさん」「道の駅はなはな」など道の駅による集客(2)マイントピア別子の温泉施設のリニューアルと新規施設のオープン―など。
観光消費額1107億円の内訳は、県外客分が同0・6%増の986億円、県内客分が同額の121億円となった。全体を支出項目別に見ると、宿泊費が同1・3%増の302億円、土産品購入費が同0・2%減の448億円、域内交通費が同0・5%増の208億円、その他が同1・4%増の149億円。