東北の観光復興を効果的に推進するため、有識者の意見を聞くことを目的として復興庁が設置した「東北アドバイザー会議」が14日、宮城県で行われた。石巻市の被災地などを視察後、南三陸町のホテル観洋で会合が開かれた。
同会議には高木毅復興相、座長を務めた久保成人前観光庁長官の委員8人を始め、復興庁、国土交通省、観光庁の幹部職員、東北6県の観光労働部、観光交流局の部、局長ら約60人が出席した。
高木復興相はあいさつで「東日本大震災から5年が経つが、まだまだ復興は道半ば。東北のインバウンド状況を踏まえ観光振興にしっかり取り組んでいく。東北には食と温泉など魅力が溢れている。私は今年を東北の『観光元年』と位置付け、皆さんの知恵と力を借り、復興に邁進する」と強調した。
委員らは会議に先立ち石巻市の大川小学校、雄勝町の防災集団移転促進事業や仮設商店街、桑浜の、旧桑浜小学校を改装した子供たちを対象とした複合体験施設の「MORIUMIUS」を視察した。
高木復興相は会議終了後の記者会見で会合の模様を報告。
6県の担当者から東北のブランド化や、プロモーションと周遊コースの必要性、2次交通など広域交通の充実、教育旅行・農家民泊などについて状況報告を受けたこと、委員からは安全性のPR、インセンティブの付与など6県が一体となったプロモーションへの取り組みと、ルートづくり、積極的な情報発信と魅力の絞り込みが不足していることなどの指摘があったことを明らかした。
ホテル観洋で開かれたアドバイザー会議