信州・戸倉上山田温泉の老舗旅館「ホテル清風園」(長野県千曲市)は現在、館内リニューアルのために全館を休業し工事を進めている。正面玄関、外装などのリニューアルに加え、最上階には食事処を新設し、26日から営業を再開する。同館では5月に西館5階と6階の客室フロアをリニューアルしたばかり、今回のリニューアル工事は8月20日から行っているもので、同館が掲げる「古き老舗から新しき老舗への変革」の第一歩になる。「新しく生まれ変わったホテル清風園を楽しんでいただきたい」という。
その同館では約1年ほど前、従業員ユニフォームを新しくした。男性用を作務衣の上下に、女性用は作務衣に巻きスカートを合わせた2部式に変更した。「イメージを一新するため」と同館の小林正康支配人。これらのユニフォームは、布の力・久磨衣(埼玉県行田市)が手掛けたもの。同館が持つ雰囲気にあったオリジナルの一品に仕上がったという。
久磨衣は主に和風旅館に向けて、作務衣を従業員ユニフォームとして、また、宿泊客用の部屋着として提案している。商品の特徴は(1)多彩な色ぞろえ(2)厳選した軽い素材で動きやすい(3)丈夫で長く使える──など。導入実績は、和風の飲食店なども含めて約8千軒。同社では、伝統ある老舗旅館から和風モダンの店舗まで、さまざまなコンセプトの施設にマッチした最適な組み合わせを提案している。
動きやすいユニフォームを求めていたという同館。特に団体客が多い宴会のときなどは、「着物では完全に対応しきれない」と小林支配人。久磨衣の作務衣に変えてからは、ユニフォームに対する従業員の反応もよく、「着やすいうえに、動きやすい、という声を聞いている。作業効率がアップした点も大きい」と小林支配人は評価する。
同館では、導入の際に他のメーカー製も検討したという。小林支配人は、「作務衣の品質のよさや、価格のリーズナブル感だけで久磨衣の製品に決めたのではない」と話す。同社の営業マンが現地に何度か足を運び、熱心に提案をしたことも採用の決め手だった。「当館のイメージにあった作務衣の組み合わせや色など、さまざまな提案をしてくれた。導入後のメンテナンスもしっかりと対応してくれている」とも。企画提案力と仕事に対する真摯な姿勢が、他メーカーとの明暗を分けた形だ。
同館では、今年12月には、大浴場と3つの貸切風呂、足湯を新設し、温浴施設を充実させる。さらに、来春には庭園にも手を入れグランドオープンを迎える予定。
新しくなる館内設備と新調したユニフォームで、ホテル清風園は、新しい歴史を刻もうとしている。
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