山梨県北杜市の増富温泉峡で9月18日〜10月17日の約1カ月間、湯治や農業などの体験型イベントを集中的に展開する「増富ラジウム温泉博覧会2010」が開かれる。地域の観光事業者らで構成する実行委員会(小林忠雄会長)の主催。泉質が自慢のラジウム温泉をはじめ、地域の自然や文化を生かしたイベントを通じて集客し、リピーターづくりにつなげる。
長野県との県境に位置する北杜市の増富地区は、自然が豊かな山里で湯治客や登山客に親しまれている。戦国武将、武田信玄の隠し湯と伝わってきた増富温泉は、ラジウム含有量が世界有数で薬効の高い湯治場と言われる。
ラジウム温泉をさらに広く知ってもらおうと、地域の観光事業者や商工会らが実行委員会を組織。中小企業庁の補助事業「地域資源∞全国展開プロジェクト(地域の魅力でおもてなし事業)」を活用して、博覧会を開催する。
博覧会では体験型イベントを週末を中心に提供。ラジウム温泉を生かした湯治体験、2〜4泊の療養プログラムをはじめ、ラジウム石けんづくりやブドウ収穫体験、天体観察、自然や歴史をテーマにしたトレッキングなどを実施する。
同時に、温泉地内の空き店舗を「ラジウム館」として、ラジウム温泉の歴史や効能などを写真やパネルを使って紹介する予定。
旅行者を「ラジウム会員」として、滞在中のもてなしを充実させるほか、その後もダイレクトメールなどで観光情報を発信し、増富のファンになってもらえるようにする考えだ。
補助事業は3カ年で、来年以降も体験型のイベントを開催する予定。
問い合わせ先は博覧会事務局(みずがき山ふるさと振興財団内、TEL0551・20・6500)まで。
ラジウム温泉の源泉