国土交通省関東運輸局と関東観光広域連携事業推進協議会、東京商工会議所は7日、東京都新宿区の角筈区民ホールで第6回「広域関東学生インバウンド旅行企画コンテスト」の決勝戦を開いた。大学生と高校生のチーム5組が舞台でプレゼンテーションし、審査の結果、跡見学園女子大学村上ゼミのチームが最高賞のグランプリを受賞した。
コンテストは関東甲信越など1都10県の学生、生徒らのグループを対象に、関東広域を巡る訪日外国人向けのツアーを造成してもらい、「テーマ性」「新たな視点」「実現可能性」などの視点で優秀な作品を表彰するもの。今回は47のエントリーがあり、審査員らの書類審査で最終の5組が選ばれた。審査は大手旅行会社の幹部、日本でインバウンド事業を手掛ける外国人ほか、観光経済新聞の記者が参加している。
グランプリを受賞した跡見学園女子大村上ゼミ(チーム名=free girls)のプランは、「FREE TOURISM」のタイトルで、欧米豪の車いす利用者を対象にした東京都、山梨県、長野県を巡る3泊4日のツアー。車いすでも利用できる観光施設やアトラクションの利用、バリアフリー体制が充実している旅館・ホテルでの宿泊など、「車いす利用者がストレスなく楽しめる」内容とし、「新たな市場開拓が見込める」などが審査員から高く評価された。
表彰式でチームの代表は「さまざまな方の協力があって完成したプラン。ユニバーサルツーリズムは今後の日本に欠かせない。プランを発表できたのは意義あることだと思う」と、涙で声を詰まらせながら話した。
審査員代表の宮崎俊哉氏(三菱総合研究所地域創生事業本部観光立国実現支援チームリーダー)は「素材をしっかり調べ込んで仕上げたツアーだ。今後はプライシングを含めて、さらなるステップアップを目指してほしい」と講評を述べた。
グランプリを受賞した跡見学園女子大学村上ゼミのチーム