宿泊を伴うインバウンド観光客を増やそうと、奈良県は6月26日、韓国人旅行客を取り扱うランドオペレーターを対象にファムトリップを実施した。大阪に事務所を持つ光ツアー、阪神観光開発、日本予約センター、エニメイト・ジャパン・ドレイスの4社から5人が参加。韓国とゆかりの深い明日香村などを紹介した。
ファムトリップとは、海外の有力なバイヤーなどを招待して、現地を視察してもらい、誘客につなげる手法。韓国旅行会社からの依頼に応じ、ホテル、食事、バスなどの実際の手配を行うランドオペレーターに現地を見てもらうことで今後の集客につなげる考えだ。
明日香村では、観光スポットや宿泊施設を視察するだけでなく、大型バス、中型バスが通行する場合の導線や駐車場の確認なども行った。
飛鳥寺では、副住職が「韓国から渡ってきた文化で明日香村が栄えた」と説明。明日香民俗資料館では餅つきを体験した。県立万葉文化館に関しては「教育旅行に適している」と好評。石舞台古墳も訪れた。
宿泊施設は、韓国人観光客の受け入れ態勢が整っている「橿原ロイヤルホテル」と「奈良プラザホテル」の2軒を視察した。
今回参加した4社のインバウンド実績は、光ツアー(年間取扱人数3万人、奈良県内宿泊人数500人)、阪神観光開発(同1万人、同300人)、日本予約センター(同非公開、同100人)、エニメイト・ジャパン・ドレイス(同5千人、同100人)。
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