鈴木会長「フェーズフリー」に関心
国際観光施設協会(鈴木裕会長)は5日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで、恒例の講演会と忘年交歓会を開いた。
日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏が「浮かれるな!観光立国・日本」と題し、講演。
藻谷氏によると、2018年に日本に来た1人あたりの人数は米国で214人に1人となっており、以下、中国は169人、韓国7人、台湾5人、香港3人、豪州45人という数字を挙げ、「中国や欧米はまだまだ増える」との見方を示した。
また、全国の観光関係者がやるべきこととして、(1)現実を知る(2)日本人客の単価を上げる(3)外国人客は滞在型とリピーターを増やせ―と指摘。(2)については、「単価の高い滞在客の増加に向けた宿と食の洗練、着地型代理店の利用と直販を拡大する」とした。
忘年交歓会の冒頭あいさつした鈴木会長は、フェーズフリー(平常時と災害時という社会のフェーズ<時期、状態>を取り払い、普段使用している商品やサービスが災害時に使えるようにする価値を表した言葉)に関心を示した。
例えば、自動車のライターの先を尖らし、水没時には窓を割る道具として使用することや、サンゲツのカーテンが避難場所の仕切りになるように設計されているといった事例を挙げ、「観光版フェーズフリーを検討していきたい」と述べた。
会には観光庁の多田浩人観光産業課長、JNTOの山崎道徳理事らが来賓出席し、あいさつした。
藻谷氏が講演