国土交通省の交通政策審議会観光分科会が17日に開かれた。「観光白書」案を大臣に答申したほか、策定中の観光立国推進基本計画について、事務局から経過報告を受けた。基本計画の最終案は6月に予定される次回の会合で審議する。また、谷野作太郎・前分科会長の任期切れに伴い、新分科会長に平林博・日本国際フォーラム参与を選出した。
観光白書は、閣議決定などを経た後、例年通りだと6月中旬ごろ公表される。今年度版は、観光立国推進基本法の制定をふまえた構成になる。地域に対する観光の経済波及効果について地域事例を挙げながらシミュレーションした分析結果などが盛り込まれる予定。
基本計画については、委員から「観光立国の実現に向けて国交省以外の省庁の対応もきちんと議論すべき」「観光に特化していない地域でも観光に対する関心は高まっており、こうした地域へのメッセージを発信してほしい」などの意見があった。