国指定重要文化財の旧高取邸(佐賀県唐津市)の一般公開が4月1日から本格的に始まった。高取邸は炭鉱王の高取伊好の旧宅で、唐津城本丸の西南、海岸沿いの約2300坪の敷地に2棟が建つ。
和風を基調にしながら洋間を持つという特色と、大広間に能舞台を設けるなど独自の造りが特徴。杉戸絵や欄間など意匠も見所となっている。一般公開に合わせて、高取家の歩みや石炭産業史を紹介する土蔵ギャラリーも新設されている。
休館は月曜日(月曜が祝日の場合は翌日)。観覧料は大人500円、14歳以下4歳以上250円。音声ガイドシステムの貸出し料金が300円。
4月21日の開館記念には「唐津高取座敷能」を開催。旧高取邸の能舞台で唐津ゆかりの能「松浦佐用姫」のほか、狂言を上演する。
九州観光推進機構では、4月28日から一般公開される福岡県飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸と合わせて、炭鉱王ゆかりの邸宅めぐりなど新たな観光ルートの誕生に期待を寄せている。
旧高取邸