和歌山県はこのほど、海外からの誘客強化など重点的な事業を盛り込んだ「08年度の観光振興アクションプランプログラム」を作成した。海外市場の特性に合わせた誘客事業のほか、和歌山大学観光学部との連携事業で、観光産業の振興に向けた人材育成も強化していく考えだ。
同アクションプランプログラムは(1)世界遺産、温泉、ほんまもん体験など8つの魅力で和歌山を売り出す(2)首都圏、海外などから和歌山へ招く(3)和歌山でもてなす──の3本柱に分け事業を展開する。
アクションプランプログラムの重点事業の1つ、海外からの誘客事業では07年の外国人宿泊者数に基づき、東アジアは「成熟市場」、欧米などは「今後の開拓市場」といった市場の特性に合わせアプローチしていく。
台湾、中国など東アジアに対しては、教育旅行や企業の大型団体旅行などを拡充。フランスは途上市場と位置づけ、国際観光振興機構と連携したプロモーション活動で世界遺産「高野・熊野」を売り込む。
中国、アメリカ、カナダを今後増加が見込まれる有力市場ととらえ、関西広域機構などと連携しPR活動をする。
同県の07年度の外国人宿泊者数は対前年比29.8%増の16万3870人。そのうちアジアが12万2033人で全体の74.5%。台湾が最も多く、4万7390人だった。
(3)では道県が、和歌山大学観光学部と観光振興に向けた相互連携に関する交流協定を22日に締結したのを契機に、「観光カリスマ講座」の共同開催などの人材育成事業を実施していく。