古典文学で外客誘致を──国交省が宇治市でフォーラム


 日本の古典文学を通して外国人旅行者を呼び込もうと、国土交通省はこのほど、宇治市の源氏物語ミュージアムでフォーラムを開いた。国内外から約80人が参加、活発な討論が行われた。

 アジア太平洋観光交流センターや京都府、同市などが協力した。フォーラムに先立ち、日本在住の外国人を対象とした、源氏物語ゆかりの地探訪ツアーがあり、約30人が世界遺産の宇治上神社や平等院を訪れた。

 フォーラムであいさつした坂野公治・近畿運輸局企画部長は「歴史的建築物や景観を守り、受け継いできた日本人の心を世界に発信し、文学に限らず、素晴らしい日本の文化遺産を活用した誘致策を考えていきたい」と述べた。

 講演したオーストラリア国立大のロイヤル・タイラー名誉教授は日本文学が日本人以上に外国で関心が持たれていることを強調し、有効な誘致策となることを示唆した。

 パネルディスカッションでは様々な意見が出された。JTB西日本国際営業部の船積靖敬営業企画室長は「文学を活用した外国人誘致には、京都訪問の多い欧米人をターゲットにすべきだ」と指摘した。

 
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