「宮崎・熊本・鹿児島デスティネーションキャンペーン(DC)」の全国宣伝販売促進会議が10月27日、鹿児島市の城山観光ホテルで開催され、全国の旅行業者など約760人が参加した。DCは九州新幹線全線開業後となる2011年10月から12月に実施される。テーマには「のんびり過ごす極情の旅」を据えた。
熊本と鹿児島は九州新幹線全線開業による時短効果、新型車両によるアクセスの向上、新しい観光列車の運行スタートなどを追い風に観光客の増加を期待。宮崎は新幹線利用で増えた隣接する2県への観光客をターゲットに、旅行2日目の観光需要や宿泊客の獲得を目指している。
JR西日本とJR九州は山陽・九州直通新幹線について、最速タイプの「みずほ」と「さくら」を発表した。みずほは朝夕あわせて1日4往復運転。新大阪〜鹿児島中央間のうち、新神戸、岡山、広島、小倉、博多、熊本にのみ停車。所要時間は新大阪〜熊本間が2時間59分で58分の短縮となる。新大阪〜鹿児島中央間が3時間45分で1時間17分の短縮。九州新幹線「つばめ」は各駅停車となる。
JR九州は、新しい観光列車として11年春、指宿枕崎線に「指宿のたまて箱」、豊肥本線に「あそぼーい」を導入する。
指宿のたまて箱は、指宿枕崎線の特急列車として、鹿児島中央〜指宿間を1日3往復する。指宿市に伝わる浦島太郎伝説にちなみ玉手箱がコンセプト。浦島太郎のおとぎ話で玉手箱から煙が出ることから、車両のドアが開くと煙に見立てた霧を出す。また錦江湾や桜島を鑑賞しやすいようにシートの一部を横向きにする。
あそぼーいは、豊肥本線の臨時特急列車として週末や夏休みを中心に熊本〜宮地間を1日2往復する。「ファミリー車両」を設け、子どもが車内で遊べる場をつくる。車体には新しいキャラクター「くろちゃん」を数多く描き、親しみやすい車両にする。
あそぼーいは来年3月、ファミリー車両は来年夏ごろから運転する予定。これに関連し、指宿枕崎線の「なのはなDX」は来年春、豊肥本線の「あそ1962」は12月26日、久大本線などの「ゆふDX」は来年1月10日で運転終了となる。
宣伝販売促進会議