ワールドトラベル(宮城県仙台市、加藤重雄社長)は4月10日、中国を拠点に旅行・航空事業を展開する春秋グループの投資会社「春秋投資日本」と日本国内でバス会社を合弁で設立することを決めた。中国人旅行者をターゲットにした貸し切りバス事業などに参入することで、訪日旅行の取り扱い拡大を図りたい考えだ。
同日、春秋グループで旅行関連事業の運営などを行う、上海春秋投資と合意に至り、調印式を行った。
同社では訪日旅行需要の増大を受け、宿泊手配事業の拡大や旅館業への参入など、訪日旅行の多角的な取り扱いを進めている。
春秋グループとは、日本春秋旅行と宿泊手配業務、春秋航空と国内での一部クルーの送迎業務で協力しており、合弁会社設立により新たにバス事業でも連携し、増加する中国人旅行者の取り込みを図ることとした。
新たに設立するバス会社名は「春秋環球バス」(Spring World Bus Co.,Ltd.)。5月中の設立を予定する。資本金は5千万円で、出資比率は春秋投資日本が60%、ワールドトラベルが40%。本社予定地は、大阪府泉佐野市大木2240。具体的な事業内容は、一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切乗合旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業のほか、介護タクシー事業などとなっている。
当面は現在運用中のクルー送迎用バス、日本春秋旅行所有のバスを中心に事業を展開していくが、今年中に新たなバスを取得し約20台のバスを稼働させ、需要に対応していく予定だ。
調印式で握手を交わす加藤社長(左)と陸榮華・上海春秋投資管理有限公司総経理