日本政策金融公庫はこのほど、中小企業景況調査の今年6月調査分を公表した。同月の中小企業の売上DI(前月比で増加とする企業割合から減少とする企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス5.0で、前月のマイナス1.8から3.2ポイント低下した。売上見通しDIも1.2と、前月の4.4から3.2ポイント低下したが、5カ月連続でプラス水準を続けている。
調査は6月中旬、3大都市圏の同公庫取引先900社に行い、634社から有効回答を得た。
売上DIはリーマン・ショック直後の2009年上半期のマイナス40台を底に上昇傾向が続き、東日本大震災直後にマイナス20近くと一時落ち込んだが、現在は一進一退の動きをみせている。
今後3カ月の売上見通しDI(過去3カ月の実績比で増加とする企業割合から減少とする企業割合を引いた値、季節調整値)は前月の4.4から1.2へ低下したものの、今年2月からプラスの水準を続けている。
同月の利益額DI(前月比で増加とする企業割合から減少とする企業割合を引いた値、季節調整値)は4.8で、前月の0.0から4.8ポイント上昇。
黒字の企業割合から赤字の企業割合を引いた値は14.6で、前月の18.1から3.5ポイント低下した。