中小企業金融公庫はこのほど、今年5月の中小企業景況調査の結果を公表した。同月の売り上げDI(「増加」とする企業割合から「減少」とする企業割合を引いた値)は16カ月連続のマイナス(「減少」超)。同公庫では中小企業の景況判断を前月に引き続き「弱含みの動きが続いている」ととらえている。利益額DIは13カ月連続のマイナスとなっている。
調査は5月中旬、3大都市圏の同公庫取引先企業900社(首都圏454社、中京圏140社、近畿圏306社)に実施。有効回答数は577社で、回答率は64.1%。
5月の売り上げDIはマイナス3.8で、前月のマイナス6.3から2.5ポイント上昇。今後3カ月の売り上げ見通しDIは1.2で、前月の2.3から1.1ポイント低下した。
利益額DIはマイナス10.5で、前月のマイナス13.3から2.8ポイント上昇。マイナスは13カ月連続。黒字企業から赤字企業を引いた割合は14.7%で、前月の16.4%から1.7ポイント低下している。
資金繰りDI(「余裕」とする企業割合から「窮屈」とする企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス(「窮屈」超)5.6で、前月のマイナス4.2から1.4ポイント低下。マイナスは9カ月連続。
貸出態度DI(「緩和」とする企業割合から「厳しい」とする企業割合を引いた値)は37.0で、前月の37.6から0.6ポイント低下した。