上半期の全国企業倒産、リーマン以降で最少に


 帝国データバンクによると、今年度上半期(4〜9月)の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は4217件で、昨年度上半期(4750件)に比べ11.2%減少し、2008年9月に発生したリーマン・ショック以降では最少を記録した。負債総額は8485億8700万円で、昨年度上半期(9144億7200万円)比で7.2%減少。年度半期ベースでは2013年度下半期以降、4期連続の前年同期比減少となった。

 件数を7業種別で見ると、2010年度上半期以来、5年ぶりに全てが前年同期を下回った。

 このうち運輸・通信業(同27.1%減の161件)、建設業(同17.0%減の803件)、不動産業(同16.9%減の128件)、卸売業(同11.2%減の649件)の4業種で減少率が2ケタとなった。

 運輸・通信業は燃料価格が大きく下落したことが影響し、一般貨物自動車運送業などの業種で減少。建設業は公共工事が減少または横ばいで推移する一方で、民間工事需要が回復基調となり、九州を除く8地区で前年同期比減少した。

 全国9地域別では、2010年度上半期以来、5年ぶりに全てが前年同期を下回った。

 このうち北陸(同32.7%減の111件)、四国(同28.4%減の68件)など5地域で減少率が2ケタを記録。

 北陸は新幹線開通による消費需要で小売業、九州はクルーズ船寄港などによる訪日外国人のインバウンド需要増加で卸売業やサービス業の減少が目立つ。

 
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