リョケン(静岡県熱海市)は12月14、15日、松島温泉松島一の坊(宮城県松島町)で通算156回になる「旅館大学セミナー」を開催し、全国から集まった旅館経営者や幹部社員ら約230人が参加した。
初日は、参加者が会場の松島一の坊を視察した後、同館代表取締役、騠橋征太郎氏の講演「顧客目線の挑戦を続ける“一の坊イズム”の経営に学ぶ」が開かれた。
この中で騠橋氏は、同館が力を入れている個人客向けの商品展開について解説。個人客が好む客室・食事の開発やエージェントに頼らない同館会員(約4万5千人)組織「一の坊倶楽部」による独自のマーケティングを解説。さらに、顧客を快適におもてなしするために必要な人材、組織を作るための取り組みを紹介した。また、同館常務の佐藤信幸氏が、震災後の同館の対応について説明した。
続いて、リョケン専務の塩越一秀氏が「平成27年 元気印の旅館紹介」と題して、業績を伸ばしている全国の旅館の事例を紹介した。
2日目は、「平成28年 旅館の経営指針」と題して、同社研究員らが「攻める経営への転換」と題して講演。
講演内容「市場のパラダイムシフトに備えよう」では、同社常務の浜荻仁志氏が商品造成や販売促進について、「生産性向上に向けて攻める」では、同社本部長の鈴木正人氏が業務運営・サービス価値の分野を、「攻める人と組織づくり」では、同社常務の橋本信雄氏が人材活用と育成について、それぞれ解説した。
次回は7月、越後湯沢温泉(新潟県)の複数の会場で開催する予定。問い合わせ先は、リョケンTEL0557(83)2120。
本紙1月16日号で「平成28年 旅館の経営指針」の要約を掲載します。
「旅館大学セミナー」の会場の様子