トップツアー協定旅館ホテル連盟(伴久一会長=伴久ホテル、1844会員)は15日、ホテルオークラ神戸(神戸市中央区)で08年度本部総会を開催した。任期満了に伴う役員改選では、伴会長を再選。総会では、07年度の事業報告、07年度の事業計画案・予算案などが原案通り承認された。07年度宿泊券増売事業所や顧客紹介運動などの表彰も行われた。同会は毎年東京で開催されていたが、西日本での開催を望む会員が多かったことから、今回初めて神戸で開催された。
総会冒頭、伴会長は08年度のトップツアー旅ホ連の活動として、(1)支部組織の再編による、新たな広域のエリアブランドをいかした商品造成に加え、新しい広域での連携を図った滞在型商品への取り組み(2)地域特性に即したテーマごとの委員会活動(3)「価値の向上」をテーマに、「価値開発委員会」を立ち上げ、旅館の有形、無形の価値の掘り起こし(4)アジア、欧米、ロシア、インドなどの訪日旅行客の誘客活動、受け入れ体制づくり──を掲げることを説明。具体的には、少子高齢化に伴う観光客減少に向け、若い世代や団塊の世代を中心とした滞在型商品への取り組みなどとした。
また、株主がみずほグループに変わり、1月からの新体制では「斬新な施策がスピーディーに実行され、旅ホ連としても大いに期待している。東急観光時代も含め、50有余年の中で培ったトップツアーの強みをいかし、個人客の売り上げを伸ばしていただきたい。共存共栄の関係を築くために、精一杯協力していきたい」(伴会長)と述べた。
1月に社長に就任した石川邦大トップツアー社長は、「ITの進歩に伴い、旅行業界を取り巻く環境が急速に変化している。次の時代にもお客さまに選ばれる旅行会社となるために、顧客満足度NO.1を目指すことを目標とした。目標達成のためにぜひ皆さんに協力をお願いしたい」と話した。
また、阿野康春トップツアー・トップ会本部会長が、北海道の洞爺湖サミットの地元の受け入れ状況を紹介。「トップ会として、トップツアー、旅ホ連、トップ会と連携し、繁栄していく道を探していきたい」と述べた。
来賓として井戸敏三兵庫県知事と山口信行兵庫県議会議長が出席。
井戸兵庫県知事は「このような大会が神戸で開催されたことは大変喜ばしい」と謝辞を述べ、「JR各社と共同し、来年4月から6月まで行われる兵庫デスティネーションキャンペーン(DC)に向けて、今年の秋から本格的な取り組みを始める。兵庫の良さをぜひ広めていただきたい」と協力を求めた。
旅ホ連の08年度の事業計画では、宿泊券拡販の協賛事業として、宿泊券増売に直接つながる事業に対する協賛やトップツアー独自の商品造成のための支援事業を行う。また、教育旅行部会からは新しいデスティネーションの開発と研究を目的とした社員現地研修の実施──などが盛り込まれた。
懇親会には、矢田立郎神戸市長も駆けつけ、「訪れた方に満足していただける町の風土としてのホスピタリティを神戸に作っていきたい」とあいさつした。
総会であいさつする伴会長