スポーツ庁、地域活性へ漫画活用


 スポーツによる地域活性化を掲げるスポーツ庁はこのほど、活性化事例をまとめた漫画「スポーツで地域活性化」(全12巻)=写真=を制作し、全国の中学や高校などに寄贈した。同庁は「中央官庁が漫画を広報媒体に用いるのは官庁史上例がない」としている。

 総事業費約4千万円のうち、同庁の出資率は1割未満で、9割以上を日本生命とスズキが負担。この2社が寄贈者となって、中学や高校、大学など2万校の図書館に寄贈した。スポーツによる地域づくりを支える人材の育成につなげる狙いがある。

 スポーツによる地域活性化について、全国から12道県の事例を選んだ。漫画を書いたのは、舞台となる地域やその周辺の出身で、専門学校などで漫画制作を専攻している学生ら。現地に出向いて取材し、ストーリーを作成して描いたという。

 例えば、第1巻は北海道・網走のラグビー合宿、4巻はインバウンドでにぎわう群馬・みなかみ町でアウトドアスポーツの普及に取り組むマイク・ハリスさん、9巻はサイクリストの聖地となった瀬戸内しまなみ海道―などを取り上げている。

 同庁では「この本はISBN(国際標準図書番号)コードを付けて、出版される予定」と話している。

 
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