訪日外客を積極的に受け入れる比較的低廉な宿のグループ、ジャパニーズ・イン・グループ(福田金也会長=栃木県・タートル・イン・日光、65会員)は13日、東京のホテルJALシティ田町で総会を開き、インターネットを利用した誘客の強化、会員拡大、震災復興の三本柱からなる今年度事業計画を承認した。任期満了に伴う役員改選では、福田会長を再選した。
グループでは昨年12月に独自のオンライン予約システムを構築し、運営を開始。今年度はシステムの利用ほか、宿泊予約サイトのブッキングドットコムや口コミサイトのトリップアドバイザーと連携して誘客を強化する。
またグループのパンフレットやホームページを利用した会員の拡大も図る。
東日本大震災、福島第一原発事故でダメージを受けた東北地方の完全復興に向けた誘客事業も、ネットなどを通して行う。
懇親会で福田会長は「昨年は836万人と、2010年に次ぐ訪日外客数だった。しかし、グループにはそこまでの実感がない。2010年と昨年の受け入れ実績を比較すると、多くの施設が15から20%の減少となっている。ただ、今年度はほとんどが震災前を上回り、欧州などから予約サイトを利用したお客さまが増えている。ネットを通じてグループ施設をPRし、1人でも多くのお客さまを受け入れるよう努めていきたい」とあいさつした。
来賓からは、観光庁の井手憲文長官、日本政府観光局(JNTO)の神保憲二理事、日本観光振興協会の野口英明常務理事があいさつ。「グループ34年の今までのご努力に敬意を表する」「FITのお客さまが増えており、グループ旅館のおもてなしがますます重要になってくる」と述べた。
【新役員】(敬称略)
顧問=飛田克夫(東京都台東区・旅館浅草指月)▽会長=福田金也(栃木県日光市・タートル・イン・日光)▽副会長=宮阪和久(長野県山ノ内町・魚敏旅館)、鈴木隆徳(東京都台東区・桜旅館)
福田会長