クラブツーリズム(クラツー)はこのほど、バスメーカー、バスシートメーカーと共同開発した観光バス車両「新型クラブツーリズム号」の導入をスタートした。バスツアーの品質向上を図るため「安全性」「快適性」を追求。業界初となる全席3点式シートや洗面台付き化粧室などを搭載した。18年度までに100台に拡大し、同社バスの標準車両としていく。
13日に行われたメデイア向け試乗会で、バス旅行部長の和田修寛執行役員は「ラグジュアリー感より、安心感にこだわり開発した。今後はクラツーの標準レベルの車両となる」と、開発の意図を説明した。
同社は今年、国内貸し切りバス安全運行基準を改めて見直し、強化を行っている。新型バス車両は安全性と快適性を追求するため、バスメーカーとシートメーカーと共同で開発を行った。
安全性では観光バス車両で初めて全席に3点式シートベルトを導入した。バスシートメーカーと開発したシートベルト装着確認システムも業界で初めて。装着すると座席のランプが消灯する。そのほかにも衝突被害軽減ブレーキなど最先端の安全機能を有している。
快適性でも業界初となる前方に座面がスライドする電動リクライニング機能シートを採用。骨組みから開発したシートは、座面の広さや高さ、合皮と布地を採用したカバーなどにもこだわり、座り心地を追求した。
また通常なら11列で45~55人乗りである座席を9列36人乗りに変更。窓は窓枠を少なくし、スモークなしのワイドガラスを採用した。
新型車両最大のポイントとして同社がアピールするのは広々とした洗面台付き化粧室。利用者の安心感に大きく貢献する。
新型車両は15日から2台で運行を開始した。今年度中に10台、18年度には100台に拡大していく。
シートベルトを装着すると肩のランプが消灯する