パリやモスクワで江戸絵画の展覧会が相次ぐなど、海外からも注目される日本の美。仏像や浮世絵について聞かれて、うまく答えられなかった……そんな経験はありませんか? グローバルに仕事をする上でも、日本の美術を語れたらいいですよね。そこで今回のPenは、縄文から現代までの日本美術をダダっとおさらいしました。誰もが知る名作の誕生の秘密など、誰かに話したくなるエピソードも満載。面白くて使えるスーパーガイドです。
<特集の見どころをピックアップ!>
【縄文時代から戦前までの日本美術史を、各時代の出来事とともに学ぶ】
~ 特集より一部紹介 ~
縄文時代 1万年もの定住生活から生まれ出た、美の原点。「火焔型土器」「遮光器土偶」etc.
飛鳥時代 仏教が伝来し、日本で初めて仏像がつくられた。
「法隆寺 釈迦三尊像」「中宮寺菩薩半跏像」etc.
平安時代 往生を切望する貴族が欲した、華麗なる仏画。/スクロールする絵巻の楽しさ。
『仏涅槃図』『伴大納言絵巻』(常盤光長)etc.
桃山時代 天下人に愛された、永徳と等伯がしのぎを削る。
『檜図屏風』(狩野永徳)『松林図屏風』(長谷川等伯)etc.
江戸時代(前~中期) 美意識の継承によって、育まれていった琳派。
『風神雷神図屏風』(俵屋宗達)『風神雷神図屏風』(尾形光琳)etc.
江戸時代(後期) 江戸の風俗を生き生きと描いた、浮世絵の盛栄。
『高島おひさ』(喜多川歌麿)『三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛』(東洲斎写楽)etc.
明治時代~戦前 西洋の写実表現に学びを得た、近代の日本画。
『班猫』(竹内栖鳳)『落葉』(菱田春草)etc.
…ほか
【日本画の味わいをつくり出す、伝統的な画材。】
日本画は、そもそもどんな素材でどのように描かれてきたのでしょうか。絹や紙、そして絵具と筆について特徴を紹介します。
【現代のアートシーンに現れた、日本美術のDNA】
美術史家・評論家の山下裕二さんに、現代における日本美術のトップランナーは誰か? また、その作品について解説してもらいました。
そのほか、平安絵巻や竹久夢二など移り変わる「美人」のトレンド図鑑や、「カワイイ」動物たち、各時代の監修者が選んだ「奇想」の作品など、別の角度からも日本美術を見直します。さらに来年春までの必見展覧会も掲載、日本美術の楽しさを再発見する大特集です。