道後温泉 お宿の図書館
愛媛県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部道後支部は令和3年9月から4年2月まで、「来訪者に提供できる“面”としてのおもてなしを」と、ブックギャラリー(図書館)を道後温泉エリアの21軒に開設した。同エリアの若手経営者を中心に「コロナ禍の中でも地域を元気にしたい」との思いが強くなり、エリア内の各宿の協力のもと実現したものだ。
ギャラリーは各旅館・ホテルの個性をもとに、域内での回遊促進も意識してそれぞれテーマ設定。「日本建築」「現代アート」「女流俳人」「地元の民話」など、さまざまなテーマのもと、地元の老舗書店の協力も得て選書し、抗菌コートなど感染対策も施した上で開設した。
ターゲットで意識したのは「高収入の都市生活者で、旅先の出会いや人とのふれあいを求める若者」。「アフターコロナ期のグローバル市場を意識し、国内Z世代エリート層の取り込みに注力した」という。
JR四国などと連携し、観光列車と同企画を盛り込んだ旅行商品を造成。令和3年12月から4年1月までの実施期間、一定の成果を収めた。
「事業によって組合員同士のコロナ後の反転攻勢に向けた一体感、若手経営者の次世代を担う自覚と自負が生まれた」と同組合。