主要施設の延べ宿泊客数は2.9%増
主要27観光施設の利用者は4.2%増
長崎県観光振興課が3月14日に発表した「長崎県観光動向調査(平成29年10~12月分)」によると、平成29年1~12月の主要宿泊施設158施設の延べ宿泊客数は476万1千人で、前年比2・9%の増加となった。主要観光施設27施設の利用者数は4・2%増の905万9千人と伸ばした。
同調査は4半期ごとに調査、発表しているもの。第1四半期からの主な動向を見ると、宿泊客数については、第1四半期は「九州ふっこう割」の終了や「ふるさと割」の反動減、複数の大型宿泊施設の改修工事に伴う休館などにより9・5%の減となったものの、大型施設のリニューアルオープンやゴールデンウイークの日並びの良さなどから第2四半期が23・4%増。第3、第4四半期も九州ふっこう割の反動減や台風などの影響を受けたものの熊本地震の影響からの回復基調から、2・4%増、0・1%増と前年を若干上回る形で推移した。月別では5月の増減率が最も大きく前年同月比34・7%増だった。
地域ブロック別の宿泊動向を見ると、最も増減率が大きかったのは対馬ブロックで64・0%増。韓国人観光客の入り込みが拡大し続けていることや新規施設の入り込みが好調なことなどから3期連続での大幅増となった。以下、平戸・松浦ブロックが11・7%増、五島ブロックが11・5%増で続いた。
主要観光施設の利用者数について四半期ごとの動向を見ると、第1四半期が0・3%減、第2四半期が32・4%増、第3四半期が1・9%減、第4四半期が7・9%減。好調だった第2四半期が全体を引き上げた形となった。施設ごとの動向を見ると増減率が大きかったのは、遠藤周作文学館(82・0%増)、長崎歴史文化博物館(54・5%増)、出島(23・6%増)だった。遠藤周作文学館は、映画「沈黙―サイレンス―」の公開効果が続き、12月を除く隔月とも2~3桁の大幅増となった。
外国人観光客の宿泊動向は、5・3%増。第1四半期は19・5%減だったものの、以降は18・0%増、13・9%増、22・2%増の2桁増と好調に推移した。国別では通年で前年を上回った韓国の伸びが最も大きく35・9%増だった。