郷土料理が自慢の宿
第536回よその旅館ホテル
──旅館の立地は。
「秋田駅から徒歩5分という便利な場所です。秋田市の中心部でありながら、周囲には静かな環境が広がっています」
──創業はいつですか。
「昭和46年4月、私が26歳の時に7室から始めました。当時はビジネス客も多かったですし、宴会需要もありましたから良かったのですね」
──現在の経営環境は。
「秋田市の中心部には多くのビジネスホテル、ホテルチェーンが進出し、私どものような小規模な旅館の経営は厳しいですね。かつては秋田市内にも多くの旅館がありましたが、廃業したところが多いです」
「ビジネスで秋田を訪れる方も減っているようにも思います。企業が秋田に構えていた営業所などが他の東北の都市の営業所に統合されたりしている影響でしょう。新幹線の開通でアクセスは便利になりましたが、出張は日帰りが多くなり、宿泊にも影響しています。景気の低迷で地元客の宴会需要も減りました。地域経済が良くならないと厳しいですね」
──郷土料理が宿の自慢だとか。
「私が調理を担当しています。旅館を始める時に料亭に出向いて、板前から習いました。市場が近いこともあり、魚介類でも、野菜でも新鮮なものが仕入れられます。夏場はサザエやタイ、ブリ。ジュンサイなどの山菜もおいしいですね。きりたんぽももちろん用意できます」
──料金は。
「1泊2食付きで7875円から1万2600円が基本です。ただ、出張のお客さまは夕食を外でとられることが多くなり、朝食だけ、食事なしの宿泊料金も別途設定しています」
【和室12室】