琵琶湖一望、味の宿
第956回よその旅館ホテル
──創業は。
「1964年の東京五輪の年に開業しました。満山荘の名前は、穂高、立山、五流、白馬三山など山に満ちた景色を楽しめることが由来です」
──ぬるいお風呂が特長ですね。
「薬湯として親しまれた沓掛の湯はpH値が高く、肌に良いと言われています。庭園風呂は源泉かけ流しで、36度前後のぬる目の湯です。湯あたりせず長く入ることができ、1~2時間楽しむ方が多いです。泉質は、アルカリ性の美肌の湯で女性に人気です」
──食事の売りは。
「旅館料理っぽさのない献立を用意しています。名物は、チーズの茶わん蒸し、牛ヒレのお吸いものです。私の奥さんと食べ歩きしながら料理のヒントとなるものを取り入れています。これからの季節は、コゴミや福耳なんばん、ズッキーニなど夏野菜を使った前菜や一つずつ揚げる天ぷらを提供します」
──ほか、セールスポイントは。
「お客さまが固くならないように、ふるさとに帰って来る人を迎えるような接客を心掛けています」
──予約の方法は何が多いですか。
「ネットや秘湯を守る会からの問い合わせがほとんどです」
──客層は。
「60~70代の団塊の世代の方を中心に、リピーターとして訪れる方がとても多いです」
──経営の課題は。
「施設が古いので少しずつ新しくしています。だんだん良くなるのを楽しみにされている方もいます」
──今後どんな宿にしたいですか。
「くつろぎや未来を見据えたようなちょっとおしゃれな空間を提供し、喜んでもらえる宿にしたいです」
【12室。1泊2食付き1万6200円(税込)から】