名物は「藩主料理」
第752回よその旅館ホテル
──町一番の老舗旅館ですが、場所はどのへんですか。
「桜の名所でもある松前城から徒歩約5分のところにあります。5〜10月は観光客が中心で、それ以外はビジネス客が多いですね」
──食事は。
「当館のセールスポイントの一つです。北海道の新鮮な海の幸、山の幸をお出ししています。松前産の本まぐろはお刺身はもちろん、炙り焼きにしてもおいしいですよ。蝦夷アワビはアワビ飯や踊り焼き、お味噌汁で堪能していただきます。ウニも自慢です」
「『藩主料理』は名物料理で、第14代松前藩主・徳広候の婚礼の祝膳を参考にし、現代人の口に合うよう仕上げました。アワビ飯やクジラ汁、松前漬けのほか、上方地方の食文化を反映させた寄せ豆腐も盛りつけています。予約制です」
──天然温泉ですか?
「はい。ナトリウム・硫酸温泉で、すべすべのお肌になります。海に近いせいか少ししょっぱいですね(笑い)。大浴場と露天風呂のほか、サウナもあります」
──客層は。
「50代以上の方が多いですね。松前の歴史や戊申戦争の跡などを知りたいと、目的を持って訪れる方がほとんどです。『ようやく松前に来れた』というお客さまもいらっしゃいます」
──Wi-Fi(ワイファイ)に対応しているとか。
「昨年、全館対応にしました。ビジネスで長期間お泊まりいただくお客さまも多いことからネット環境の整備は不可欠でしたので」
──接客で心がけていることは。
「一期一会をモットーにしています。また来ていただけるよう、精一杯努めたいと考えています」
【客室28室、1泊2食付き8千円から】