会津の旬の味を炉端で
第667回よその旅館ホテル
──会津の旬のものを生かした会席料理が自慢だそうですね。
「元々80年以上前に創業した割烹料亭で、昭和20年ごろから旅館営業を始めました。ニシンの山椒漬けや棒タラ煮、こづゆなどの会津の郷土料理を中心に、焼きアユや馬刺しなどを囲炉裏端で楽しんでいただいています。木の葉をかたどったカボチャの炊き合わせなど、目でも楽しんでいただけるように工夫しています」
──「めっぱめし」も名物とか。
「めっぱめしとは、農作業などの時に持参した曲げわっぱ入りのご飯です。山菜やシラス、枝豆とミョウガなど、季節感あるめっぱめしを8〜10種類ほど用意しているので毎回違った味を楽しんでいただけます」
──建物も歴史を感じさせますね。
「黒光りする廊下や太い柱などが歴史を感じさせると喜んでいただいています。大正期ごろの建物と聞いていますがしっかりしたもので、昨年の大地震でもほとんど被害はありませんでした」
──客層は。
「全国各地からお越しいただいています。外国からのお客さまも多いです。皇太子殿下ご夫妻が県立博物館においでになった際には当館から出張して郷土料理とめっぱめしを召しあがっていただきました。『大変おいしかったよ』のお言葉に感激しました」
──集客策は。
「ありがたいことにあまり宣伝をしなくとも口コミなどでお客さまが来て下さいます。地元の方の宴会も多いんですよ」
「昨年は風評被害で一時お客さまが止まりましたが、地元の方に支えていただきました。ようやく観光客が戻りつつありますので、多くの方に会津を楽しんでほしいですね」
【10室、1泊2食1万1550円から】