1500年続く離島の古湯
第635回よその旅館ホテル
──千年以上の歴史がある温泉と聞いています。
「壱岐島の湯ノ本温泉は5世紀に神功皇后が三韓征伐の折に発見し、我が子である応神天皇に産湯を使わせたという伝説の残る湯で、1500年以上の歴史を誇る古湯です。以来、神功皇后の『子宝の湯』とされています。離島に温泉のイメージが結びつきにくいのか、まだあまり壱岐に温泉があることは知られていません」
──泉質は。
「当館の温泉は、赤湯で、自噴69度の鉄分を含んだ食塩泉。岩盤のすき間から染み込んだ海水が、長い年月の後に温泉水として地上に噴出したものです」
「お風呂は、男女別々に大小の露天風呂、内風呂があり、ほかにも蒸し風呂や足湯があります。家族風呂も2カ所用意しています」
──お部屋は。
「全8室です。由布院を代表する旅館である『由布院玉の湯』を手がけたデザイナーに『和』と『潤い』をコンセプトとして設計してもらいました。特別室の『月の間』は、露天風呂付きのお部屋で、間取りも広くとっています」
──自慢の料理は。
「壱岐の四季折々の厳選された素材を活かし、彩り、器にこだわっています。壱岐島は昔から豊穣の島、島内だけで自給自足できる島として名をはせていました。玄界灘の魚介類や島内でとれた野菜など、ぜひ壱岐に来て召し上がって頂きたいと思っています」
──アクセスは。
「博多港から高速船で70分。佐賀県の唐津東港からフェリーで1時間40分です。飛行機の場合、長崎空港から35分程度です」
──料金は。
「1泊2食で1万3800円から3万3750円です(2人1室の場合、1人の料金)」
【8室、定員33人】