ラジウム泉の湯治宿
第735回よその旅館ホテル
──ラジウム泉として効能が評判ですね。宿の自慢は。
「五つの源泉があり、天然ラジウム100%のかけ流しです。天然岩風呂、内湯、貸し切り水晶風呂などがあります。特に天然岩風呂は、足元の岩盤から湧き出るラジウム源泉と天井の大岩から放出される自然ラジウムを同時に受けられます」
──入浴指導に力を入れているそうですね。
「私は厚生労働大臣認定の温泉利用指導者の資格を持っていて、もともと鍼灸師でもあります。女将も温泉療養士の資格を取っています。お客さまの体調や体力に見合った入浴方法を提案できるように心がけています」
──客層は。
「自然散策や登山を楽しみに来られる方も多いのですが、平日は湯治目的の方が多いですね。毎月のようにお越しになる方、4、5泊される方もいます。リピーターが多いので、宿泊客同士の交流の場として『不老閣ラジウム友の会』という親ぼく会もあります」
──客室、料理は。
「客室は旅館部が23室、自炊部が10室です。別棟になっていて渡り廊下で結ばれています。料理は健康に配慮した一汁三菜を基本にしています。地元の無農薬栽培の農家から仕入れた野菜を中心に使います。連泊にも対応できるようメニューを工夫しています」
──今年で創業100周年を迎えられた。
「湯治の宿として、これからもお客さまが安心してお泊まりになれるように、スタッフとともに取り組んでいきたい。温泉の効能や湯治文化を大切にして、医療機関などとの連携も探りながら、療養、保養の宿づくり、地域づくりを進めたいと考えています」
【旅館部1泊2食付き1万660円から】