古き良き昭和レトロの宿
第713回よその旅館ホテル
──宿の売りは。
「古き良き、『昭和レトロ』の雰囲気でしょうか。当館は戦後に創業し、私で3代目になるのですが、2005年の『愛・地球博』の時に行った改装で、内装を昔懐かしいレトロ調に戻しました。宿の名前にもある富士山を職人がタイルで描いた、創業当時のタイル壁画なども残っています」
「宿周辺も懐かしいホーロー看板や古い建物が残っている、レトロな香りのするエリアです。東京あたりでは失われつつある下町気質も残っています。お客さまが道に迷っても、町の皆さんがおせっかいとも思える親切さで当館まで案内してくれるんですよ(笑い)」
──人気の『名古屋メシ』も楽しめるとか。
「味噌カツなどのほか、地鶏を使った『鳥すき』も好評です。鳥すきは名古屋の人が昔から親しんできたものなんですよ。独自の工夫を凝らし、地元の味を楽しんでいただけるような手作りの料理にこだわっています」
──客層は。
「建設現場関係の中長期滞在のお客さまのほか、外国人客、ネットエージェント経由の一見さん、リピーターのビジネスマンなどに利用していただいていましたが、リーマンショック、東日本大震災以降、外国人客、ビジネス客は激減して、今も回復していません。新たな集客策として、ペット同伴のお客さまも受け入れています」
「ネット予約のお客さまのキャンセルやクチコミに振り回されないような集客を実現したいですね。そのために、お客さまとのコミュニケーション手段としてフェイスブックページの充実を進めています。まだまだページの認知度が低いので、お客さまに情報が届くよう取り組んでいきたいです」
【10室、1泊2食7800円から】