電動小型マイクロモビリティ事業を手掛けるLuuP(東京都千代田区)は7月25日、東急、西武ホールディングス(HD)連結子会社ブルーインキュベーションの2社と資本業務提携を締結したと発表した。次世代の移動インフラを構築し、沿線価値をさらに高めるまちづくりを推進する。
LuuPは、「街じゅうを『駅前化』する新しい短距離移動インフラをつくる」をミッションに掲げ、電動・小型・1人乗りのマイクロモビリティを用いたラストワンマイル移動インフラ「LUUP」を提供している。2024年7月現在、東京、大阪、横浜、京都、宇都宮、神戸、名古屋、広島、仙台、福岡の10エリアを中心に展開している。将来的には幅広いモビリティを取り扱い、全ての人が自由に移動できるまちづくりを目指している。
同社はこれまで2社との連携を継続して行ってきた。西武グループとは、東京プリンスホテルや東京ガーデンテラス紀尾井町といった関連不動産へのポートの設置を推進。東急とは、東急アクセラレートプログラム(現東急アライアンスプラットフォーム)に参画し、同グループとの事業共創検討を通じて東急線沿線における移動利便性向上の協業を進めてきた。
さらに昨年10月には、鉄道横断型社会実装コンソーシアム「JTOS」の実証実験の一環として、西武グループとは埼玉県秩父市で、東急とは大分県別府市でLUUPの実証導入を実施。外国人を含む観光客の利便性向上に向けて取り組みを推進している。
資本業務提携後は、2社それぞれと取り組みを展開する。
西武グループとは、主に(1)LUUPポートの設置拡大(2)「LUUP for Community」(自治体、企業、団体などの地域コミュニティによるLUUPの運営が可能なサービス)の関連エリア導入および新たなモビリティ導入(3)より便利なサービスの創造、サステナブルに運営できるモデル開発―などを行う。
東急とは、(1)沿線におけるポート設置戦略等を連携して策定、交通結節点となる場所へのLUUPポート設置(2)両社のリソースを有効活用し、LUUPのオペレーションなど事業の相互的な効率化の推進(3)沿線のLUUPポートの多機能化(防災拠点としての機能搭載など)―を行う。