人事コンサルティング会社のジェイティービーモチベーションズによると、20〜34歳の携帯アプリ使用経験率は15〜69歳の年代の中でも、20代25%、30代37%と高い傾向にあるという。そこで同社は、この年代を「携帯アプリ世代」と名付け、モチベーションとの関連を調査、その結果をこのほど発表した。この世代のモチベーションを上げるためには、「企業や組織が適職感を高めるプログラムを提供することや、コミュニケーションを促進するサポートを行うことがポイント」と指摘する。
調査は、従業員100人以上の企業に勤め、携帯アプリを1つ以上使用している会社員に対して6月10、11日にインターネットで実施した。有効回答数は518人(男性、女性とも259人)。
仕事のやる気について100点満点で聞いた結果を「40点未満」「40〜59点」「60〜79点」「80点以上」の4段階に分類すると、「60〜79点」が37.8%でボリュームゾーン。「80点以上」は全体で2割強となり、男女とも同じ結果となっている。
年代別で見ると「80点以上」が高い属性は男性20代後半が27.9%となり、3割近くに達している。また女性の「80点以上」は年齢が上がるほど、スコアも高くなる傾向となった。「40点未満」を見ると女性は23.2%で、男性より6ポイント以上多くなっている。特に20代前半は27.9%と3割近くの回答があった。
日常の仕事の中で「やる気が出たとき」を聞いたところ、「自分の好きな仕事をしているとき」の回答が62.9%と1位。男性で62.5%の1位、女性は63.3%の2位。同社は「自分に適した仕事を追い求めている傾向にある」とコメントする。
2位は「上司や仲間から褒められたとき」で60.2%。男性は53.3%の2位、女性は67.2%の1位で女性が男性よりも高くなっている。特に女性20代前半では、7割以上の人が回答した。
一方、「やる気を失ったとき」の1位は「達成感のない仕事をしているとき」で39.8%。男性は40.2%の1位、女性は39.4%の2位だった。次いで「自分の嫌いな仕事を行うとき」で34.6%。男性は33.2%の2位、女性は35.9%の3位だった。
女性の1位は「職場の同僚や仲間からの疎外感を感じたとき」で41.3%だった。全体では34.2%の3位。男性は27.0%の5位で、女性に比べて同僚の目を気にしていないようだ。
「携帯アプリ世代の特徴は、自分の関心のあるアプリケーションを上手に使いこなすこと」と同社。モチベーションを上げる方法として、「適職感を醸成し、仕事の達成度を感じさせる(男性向け)」「小さな成果でも褒めて、職場での疎外感を与えない(女性向け)」「研修、セミナーや社内イベントを効果的なプログラムで実施する」「会社や所属部署に対する関心を高めてあげる」「職場内でモチベーションが高い、見本となるリーダーを作り出す」を挙げている。