JTBコーポレートセールスは10日、若年社員向けの人材育成プログラム「The 社会人道」を販売した。自衛隊の元教育部隊教官の監修により開発したプログラム。バーチャルな世界に影響を受けやすい若年層に、「実体験」から個々の業務の意味を理解させ、「自ら気づき・考え・行動できる社員を育てる」(同社)。
企業の人材育成担当者の声を聞くと、「ゆとり世代」「さとり世代」とも言われる若手社員は「あきらめが早い」「無駄と感じたことはやらない」「こじんまりしている」のが特徴という。
使命の自覚、責任の遂行、規律の尊厳、団結の強化といった自衛官の心構えは、企業の理念や行動基準に通じる部分がある。プログラムでは、協調性、主体性、規律などの社会人基礎力は元より、各企業の理念や行動基準の必要性を、自らの体験の中での気付きを通して身体に浸透させる。
例えば、手旗信号訓練では、全員ができるまでやり続け、なぜ全員ができないと意味がないのかを頭ではなく体で理解させる。号令体験では、実際に大きな声を出させてリーダーからの指示の大切さを気づかせる。
プログラムは2日間。講師は元自衛官が務める。同社では14年中に10社300人以上の取り扱いを目指している。