JRグループ協定旅館ホテル連盟(磯田光治会長=宮城県・ホテル松島大観荘、2645会員)は7日、東京のホテルメトロポリタンで総会を開き、任期満了に伴う役員改選で磯田会長を再選した。今年度事業計画では、会員施設の宿泊増売に向けてJR各社と連携し、デスティネーション・キャンペーン(DC)を中心にしたPR事業を行う。
今年度のDCは4〜6月に宮城県、7〜9月に広島県、10〜12月に秋田県、1〜3月に京都市で実施。JRではこのほか月別の重点宣伝地域も設定している。
磯田会長は「今年と来年のDCが東北に集中しており、震災からの復興に向けて大変心強い。交流人口の創造へ地域とともに歩むのがJRのスタンスだ。われわれもその一員としてJR各社と連携して、地域の発展に向けた事業を推進してまいりたい」とあいさつ。
JR側からは、連盟副会長などを務める6氏が会社の業績と今後の方針を説明した。
JR北海道は「新幹線の函館延伸まで2年半。4月から函館支社管内に着地型観光に取り組む観光開発チームを作った」、JR東日本は「びゅう商品での東日本管内への送客は、昨年度は前年比117%、震災前からは104%と伸びたが、南東北や沿岸部はまだ戻り切っていない。今年度はそこへの送客をしっかりやっていく」、JR東海は「伊勢神宮の式年遷宮や富士山の世界遺産登録を契機に、東海エリアに多くのお客さまに来てもらえるよう取り組みを強化する」。
JR西日本は「平成27年春の新幹線金沢開業に向けて、JR東日本とタッグを組んでお客さまに来てもらえるような取り組みをする」、JR四国は「4月に観光開発事業、インバウンド事業を行う誘客戦略室を設置した。国内、海外客の誘致に取り組んでいく」、JR九州は「10月15日に運行開始するクルーズトレインななつ星in九州は、定員のおよそ10倍の応募が来るなど予約が好調だ。海外からの申し込みもあり、インバウンドの一つの核にしたい」とそれぞれ述べた。
再選された磯田会長(中央)