有限会社なにわ旅館が経営する「なにわ一水」(島根県松江しんじ湖温泉)はこのほど、一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会主催の「IAUD国際デザイン賞2020」住宅・建築部門で金賞を受賞した。旅館が同賞を受賞するのは初めて。
同賞は、民族や文化、性別や年齢などの違いにかかわらず、1人でも多くの人が快適で暮らしやすいユニバーサルデザイン(UD)社会の実現に向け、特に顕著な活動や提案を行っている団体、個人を表彰するもの。同社のUDへの取り組みに対し、審査員は「バリアフリーだけでなく、みんながリラックスできる場所があり、全ての人のための観光としての心を動かされる実例である」と評した。
受賞に際し同社は「『温泉旅館を満喫していただく』『バリアフリーであること』をテーマとして、14年かけて段階的に改装してきた。顧客へのユニバーサルデザインを重視することで、従業員にも優しい職場環境を生み出している」と述べた。