ANAセールスは5、6日、「シニアのための修学旅行」の第3弾となる東京ツアーを行った。能登空港の活性化を図るのを狙いに、能登空港とANAグループが連携した企画で、石川県輪島市と珠洲市から10人が参加した。ANAグループからは6人がスタッフとして同行し、シニアの旅をサポートした。
ANAグループは2013年から15年まで、グループ内の組織横断的な提案制度「バーチャルハリウッド」を使って、老化や病気で旅行をあきらめているノンアクティブシニアに、旅に出ることで元気になってもらい、帰ったあとの生活の質をあげてもらうことを狙いしたツアー「シニアのための修学旅行」を企画してきた。同企画の意志を継いだスタッフが今回、能登空港とコラボレーションを行い、東京ツアーを造成した。
参加者の平均年齢は70代。夫婦での参加は3組、女性の友人同士が1組、4歳の子どもを連れた親子が1組参加した。中には89歳と85歳という夫婦も。
今回が夫婦で初めての旅行という男性は「夫婦だけで東京を旅行するのは不安だが、添乗の人が多いので安心して参加できた。妻への誕生日プレゼントと母の日をかねて」と参加の決め手を語った。
1日目は凸版印刷のVRシアターで「安土桃山城」の映像体験や印刷博物館の見学、2日目は浅草で雷おこし手作り体験と仲見世通り散策を楽しんだ。「旅の楽しみを再確認してもらうのが目的なので、観光を詰め込みすぎない」と同社。歩く場面が多い場所ではスタッフが車いすを用意するなどの配慮を行った。
参加者は初日の昼食時から打ち解けた様子で、笑顔に包まれた2日間を過ごした。