7月の訪日外客数は、前年同月比18.4%増の100万3千人となり、7月のこれまでの記録を上回ると同時に、月間の記録として過去最高となった。
日本政府観光局(JNTO)が21日に推計値として発表した。ビジット・ジャパン事業の効果とともに、円高の是正、航空座席の供給拡大、東南アジアへの査証(ビザ)の要件緩和がプラス要因となった。
7月の最高記録だった2010年の87万9千人を上回っただけでなく、月間の最高記録だった13年4月の92万3千人を超え、初めて100万人台にのせた。1〜7月の累計は前年同期比22.0%増の595万8千人で、伸び率を維持すれば、1千万人を達成できるペースにある。
7月として過去最高を記録したのは、台湾、香港、タイ、マレーシア、ベトナム、インド。台湾と香港は、月間でも過去最高を記録した。
韓国は前年同月比28.6%増の24万4千人、台湾は同48.7%増の23万8500人。ともに航空会社などと連携したプロモーションが奏功した。一方で中国は同31.5%減の14万人で、個人客の需要は回復しているが、団体旅行は低迷している。
7月からビザ要件が緩和されたのはタイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム。タイが同84.7%増の3万200人、マレーシアが同25.2%増の9900人、ベトナムが同59.4%増の7300人となるなど伸びが目立った。
アジア以外では、米国が同14.5%増の7万5300人、英国が同19.4%増の1万7400人、豪州が同15.4%増の1万6200人など。
また、7月の出国日本人数は、前年同月比8.6%減の146万1千人で6カ月連続のマイナスとなった。1〜7月累計は前年同期比8.0%減の972万人だった。