730万人オール埼玉で誘客 埼玉県物産観光協会、DMOフォーラム開催


パネルディスカッションの様子

 地域連携DMOである埼玉県物産観光協会は7日、埼玉らしい観光の未来を考える「埼玉県DMOフォーラム」を埼玉県さいたま市の大宮ソニックシティビルで開催した。観光関係者ら約100人が参加。DMO活動報告や宿泊型旅行商品コンテスト報告、交流会などを実施した。県民への観光振興の理解を深め、観光地経営の実践への方向性を示した。

 冒頭、埼玉県物産観光協会の松本邦義会長が「昨年末にDMO候補法人からDMO法人に認可を受けた。今年はムーミンバレーパークが開業するなど、県内観光はさらに活性化する。730万人の県民とともに、オール埼玉で明るい未来を切り開いていく」とあいさつした。

 また、埼玉県内有数の観光地として小江戸「川越」でも知られる川越市では、観光客が昨年比11%増の734万人と過去最高を記録し、そのうち外国人観光客数は同42%増の27万9千人と増加しているなど、観光需要が高まっていると訴えた。

 フォーラムでは、埼玉県DMOの活動を報告するほか、体験観光プログラムコンテストやうどんサミットモニターツアー、大宮駅西口で開催した「埼玉みやげフェア」の実施などを紹介した。また、宿泊型旅行商品コンテスト報告では、(1)自然(2)歴史文化(3)グルメ・お酒(4)スポーツ体験・アクティビティーをテーマに作成したツアー商品を開発、販売し、ツアーの催行率が64%だったと発表した。今後は、アニメの聖地、ドラマのロケ地などの情報発信も強化していく予定だ。埼玉県物産観光協会の櫻井正道専務は「埼玉県は日帰り旅行が東京都に次いで第2位と多い。一方、宿泊客数が課題だ。秩父、長瀞、川越のプラチナルート以外のコンテンツを開発し、情報発信を強化していきたい」と方向性を示した。

 このほか、VILLAGE ING.の橋村和徳社長が「『何もないけど…』こそ宝の山!自然資産を生かした現代の『村づくり』~東京の裏庭的非日常の可能性~」をテーマに基調講演を行った。観光振興のポイントとして、「『うちには何もないんで』の先にこそ可能性があり、デメリットと思ったものも外から見たら魅力に見える。外の視点を取り入れながら、地域資源にカルチャーを組み合わせるなど新しいコンテンツを生み出してほしい」とアドバイスした。

 また、「非日常×日常 人を魅了する豊かな空間づくりとは?」をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。

 埼玉県物産観光協会では、(1)魅力的な空間(2)魅力的な情報(3)魅力的な語り部―の三つを「稼ぐ地域」となるためのポイントとして掲げ、DMO五つの戦略(1)「売りたい」地域資源の発掘(2)データに基づいたマーケティングの実施(3)埼玉県民730万人と連携した観光施策の実施(4)おもてなし力向上および観光人材育成事業の実施(5)継続する組織とするための基盤事業の実現―に取り組んでいる。 


パネルディスカッションの様子

 
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