出前講座の様子
中国運輸局は9月5日、山口市のYIC調理製菓専門学校で、宿泊業の魅力を伝える学生向けの出前講座を開いた。宿泊業の人手不足対策の一環で、同局として初の取り組み。調理を学ぶ専門学校生45人が参加し、現役の旅館経営者から仕事のやりがいや地域観光を支える役割などについて学んだ。
若年層に宿泊業への関心を高めてもらい、将来の就職先の選択肢の一つとして認識してもらうのが狙い。中国運輸局、日本旅館協会中国支部連合会、学校法人YIC学院が連携して実施した。
山口県には温泉地が多く、宿泊業に就く学生も多いことから、今回、山口県での開催を決めた。
講師を務めたのは、日本旅館協会中国支部連合会会計理事兼山口県支部理事で、山口県下関市の「割烹旅館寿美礼」3代目当主の和田健資氏。現在下関市立大学の客員教授も務める。現場の最前線で宿泊業を担う経営者の立場から、宿泊業の仕事内容ややりがい、キャリアの可能性などを紹介した。「近年は転職によるキャリアアップが普通になっている。旅館の仕事はマルチタスクで、調理だけでなく、食を通じた地域活性化などさまざまな波及力がある。旅館を最初のキャリアとして選ぶ意義が伝わるよう、調理以外の仕事や地域で果たす役割についても説明した」と和田氏。
講座後には参加した学生を対象にアンケートを実施。中国運輸局によると、宿泊業に対するイメージについて、おおむね「良くなった」とする回答が得られた。自由回答でも「旅館業全体のイメージが明確になった」との声が寄せられるなど、宿泊業への理解につながったという。
中国運輸局観光部観光企画課の稲村和也課長は「今回はまず、宿泊業を就職先の選択肢として知ってもらうことが狙いだった。今後はさらに『働きたい』という意識変容を促すため、インターンシップなどにも取り組んでいきたい」と話した。

出前講座の様子





