「ここの最大の抵抗勢力は、ほかならぬ経営者ご本人です」
ある銀行からの紹介で、地方の老舗のお宿に初めて足を踏み入れた際、同行の支店長が耳元でささやいた言葉です。公の場では決して口にされないものの、再生の現場に関わる者にとっては、「ああ、またそうか」と思う場面です。
お宿の経営者は、組織における最高意思決定者です。従って、そこで起こっている全ての事象(良いことも悪いことも含めて)の根本は、経営者の判断に起因しています。
「いや、うちの業績悪化は地震や水害、近年の物価高騰といった『外的要因』のせいだ」と反論される経営者もいらっしゃるかもしれません。確かに、自然災害やマクロ経済の動向そのものをコントロールすることは不可能です。しかし、そうしたリスクを予見して手を打っていたか、あるいは不測の事態が起きた後に、どのような迅速かつ適切な対処を行ったかによって、経営の成果には決定的な差が生じます。
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