【観光経済新聞チャンネル】熱海観光局上田専務理事 AIで観光DX推進 運用の実践法解説


上田専務理事

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 観光経済新聞社は17日、観光業界の有識者を招いたオンラインセミナー「観光経済新聞チャンネル」の第61回配信を行った。熱海観光局専務理事・CEOの上田和佳氏が、「AIエージェントを活用した観光DXの最先端!~『地域』『旅行者』『事業者』をつなぐ持続可能なサイクル構築~」と題して講演した。

 国内有数の温泉リゾート地、静岡県熱海市の宿泊客は国内客が中心で、インバウンド比率は約5%にとどまる。平日の需要を取り込む一つの手段としてインバウンド獲得を進め、需要の平準化や宿泊単価の引き上げを目指す一方、データのサイロ化や人的リソース不足が課題となっていた。こうした課題の解決に向け、昨年4月に本格始動した同市のDMO・熱海観光局は、生成AIを活用した観光DXに着手した。

 熱海市とじゃらんリサーチセンター(JRC)などと連携し、観光データやWeb行動、口コミ等の横断分析による「AIダッシュボード」や、変化を関係者に自動通知する「AI検知アラート」などを実装した持続可能な循環サイクルを構築。「データ収集・分析にかかっていた工数は6時間から約4分に短縮し、打ち手の実行や地域のステークホルダーとの連携に力を注げるようになった」と上田氏。

 インバウンド向け多言語観光サイト「Visit Atami」では、AIで検索キーワードや問い合わせ内容を分析し、記事作成、リライトに活用。広告費をかけずに毎月1500人以上の閲覧を獲得し、検索表示回数は15.3倍に増加したという(実証当時)。

 宿泊事業者向けには、JRCと連携し、口コミデータをAIで分析する勉強会を開催。自館の強みやターゲットなどを整理した施設別レポートを作成し、集客に効果的な宿泊プランの商品化につなげた。

 上田氏は、「AIに全てを任せるのではなく、役割をうまく分担し、付き合っていくことが必要」と強調。活用のポイントとして(1)業務を細かく分解し、トライ&エラーを繰り返す(2)観光統計データと施策の振り返りデータを並行して細分化する(3)データは要約してレポート形式でプッシュ配信する―の3点を挙げた。

 次回は10月22日の午後1時から、岐阜県観光連盟事務局長兼統括事業部長の加藤英彦氏を招き、「高付加価値ツーリズムは地方から~岐阜県が挑む、欧米豪向け着地型体験の造成・流通・販売の次の一手~」と題して講演する。締め切りは前日午後5時。申し込みは専用フォームから受け付けている。

上田専務理事

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